2018年(アメリカ)SF、アクション
感想:★★★★☆
監督:ルーベン・フライシャー
最も残虐な、悪が誕生する。
というキャッチコピーで上陸しました。
スパイダーマンの最大のライバル、ヴェノムの新作映画です。
大好きなアメコミヒーローの一人なので、期待していました。
キャスト
エディ・ブロック(トム・ハーディ)主人公
報道記者。ヘタレ具合も中途半端な主人公。中途半端にいいやつなので、ヴィランなんだかヒーローなんだかどっちつかず。
正義感に溢れる突撃レポーターかと見せかけて、ダメ人間。
トム・ハーディ、ダークナイト・ライジングのヴェイン役がスーパーヴィランすぎて、DCなんだかマーベルなんだか、ヴェノムなんだかべインなんだか、どっちつかずをこじらせすぎです。いいですね。
アニー・ウェイング(ミシェル・ウィリアムズ)エディの恋人
弁護士。とても賢いのになぜかダメ人間のエディと付き合ってましたが、破局。
お人好しの外科医ダンとすぐにお付き合い開始。まあ、世の中そんなもんです。
カールトン・ドレイク(リズ・アーメット)ライフ財団代表
新薬の開発で財を成し、宇宙開発を目的とするライフ財団を若くして設立した天才。人類の永続的な活動を熱望し、未来を宇宙に見出す。財団の調査艇が持ちかえった生命体により、今回の物語が起きる。
ラッパー。たしかナイトクロウラーでギレンホールの弟子役で殺されちゃった人。
ドーラ・スカース(ジェニー・スレート)ライフ財団の女性科学者
ドレイクの研究に良心の呵責を感じながらも、宇宙探査艇が持ちかえった生命体の研究に携わる。
ドレイクの行き過ぎた研究を恐れ、エディにその研究内容をリークしようとするが・・・
あらすじ
宇宙空間よりライフ財団の探査艇が帰還するところから物語が始まります。
探査艇は、大気圏突入時に大破しマレーシア東部の郊外に墜落。
乗組員は全員絶望かと思われましたが、1名の生存が確認。救急搬送されますが、搬送の途中、目を覚ました乗組員の変貌により、救急隊員たちが惨殺されます。
横転した救急車を切り裂き立ち去ったのは、探査艇の生存者ではなく、謎の生命体に転移されたと思しき救急隊員でした。
同時に、大破した探査艇からは、流動する生命体が封じられたカプセルが3本、極秘裏に持ち出されるのでした。
ヴェノムって何?
地球上では他の生物に寄生しなければ活動できない、シンビオートと呼ばれる地球外生命体の1体。
報道記者エディとの接触により、彼に寄生し地上でヴェノムとして行動することになります。
シンビオートたちのなかでは「負け犬」として扱われていたらしく、地上で生きることを選択し、彼らに敵対することに。
原作コミックでは、ヴェノムとエディの両方がスパイダーマンとの因縁を持ち、そのためにトリックスター的な役回りで、スパイダーマンのライバルとして登場します。
見どころ
ヴェノムが強すぎ
エディがダメ男すぎて、どうしてヴェノムがエディを選んだのかがよくわからないまま映画が進むのです。
ヴェノムが、自分はシンビオートたちの中では負け犬だったが、エディとなら最強になれるから、と語り、それが人間の側につく理由と言いますが、エディのダメっぷりに比べ、ヴェノムが最初から強すぎてあまり説得力がありません。
アクションシーンが面白い
終始パッとしないエディですが、バイカーなんですね。
今作ではドゥカティが車両提供しているようです。
スパイダーマンとはまた違ったヴェノムの能力を生かし、坂の多いサンフランシスコの市街をドゥカティ・スクランブラーが駆け回るカーチェイスシーンが爽快です。
エミネムのエンディングテーマ
エミネムのテーマソング「VENOM」がかっこいいです。
アニソン的かもしれませんが、PVも素晴らしく、こちらのほうがよりヴェノムという存在を表現しているかもしれません。
個人的に映画は楽曲で印象が左右されてしまうことが多いです。
エンドロールのおまけシーン
「ヴェノム」にも、アメコミ映画お約束のエンドロールにおまけがあります。
最期まで観てください。
一番最後にはスパイダーマンのアニメが流れるんですが、その前の次回予告的なシーンが最高でした。
今回の「ヴェノム」の評判がどうでも、次回作が本気で観たくなりました。
「ヴェノム」の監督って、「ゾンビランド」という作品の監督なんですね。
その「ゾンビランド」で、ゾンビたちと闘ったタフガイ、ウディ・ハレルソンがエンドロール中で、収監中の連続殺人鬼として登場します。
次回作では、きっと大暴れしてくれることでしょう。
ウディ・ハレルソンは、「ナチュラル・ボーン・キラーズ」で連続殺人鬼役として主演し有名になりました。
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」はクエンティン・タランティーノ原案、オリバー・ストーン監督の、面白い映画でした。
サントラもよかったです。